五十嵐 勝弘 KATSUHIRO IGARASHI
有限会社トライニー / 代表取締役
フェニックスでのあなたの役割について教えてください。
トライニーとフェニックスの関係はもう15年ほどになります。主にカットソーの発注を中心にサンプル制作から生産までをお手伝いしていますが、ただの生産工場では無く、フェニックスのイメージを形にするためのパートナーでありたいと思っています。
私はその全責任を負っているので、裁断や縫製、仕上げなどを手伝うこともありますし、ミシンの調整や修理なども行っています。職場の多くは女性が中心ですから、コミュニケーションの要としてリーダーシップも発揮しなくてはいけません。ただし、あまりトップダウンの指示や命令にならないように、現場での判断にある程度任せ、育てていくことも大切だと思っています。
特に、フェニックス自身がお客様へ提案する内容に関して、考え方やクオリティに共感しているので、それらをスタッフと共有し、同じ思いでもの作りに取り組む体制を作っていくことが私の一番の仕事でしょうか。
仕事や会社において、これから挑戦したいこと、目指していることについて教えてください。
もの作りは可能性と制限のバランスが一番大切だと思っています。そのなかで、どのような付加価値を付けていけるか。これは工場の命題だと思っています。とくにサンプル段階では指示通りに作るだけでなく、量産時に想定される課題やコストダウンに繋がる提案などを意識しています。
そのための人材確保と後継者の育成は課題です。カットソーでオンリーワンの工場を目指すからには、クオリティや判断が属人的にならないように工場全体で成長していく必要がありますね。「良い工場を使っているんだ」と思ってもらえるような工場を目指して日々の改善に取り組んでいきたいと思います。
仕事以外で挑戦していることや楽しみにしていること、趣味などについて教えてください。
私は映画を見るのが大好きです。時間のある週末に映画館へ行って、別の世界に没頭できる時間を楽しんでいます。映画自体ももちろんですが、大きなスクリーンと音響のなかで、全く別の世界やストーリーに集中することで頭を空っぽにしていると、良いアイデアが浮かんできたりしますね。
また、誰もいない日に会社へ来ることもあります。なにか仕事が溜まっていなくても、誰もいない会社をゆっくり眺めていると、まるで時間が止まったような感覚で普段気付かないことを発見できるのです。この工場を愛でる時間というか、誰もいない日にゆっくり職場で過ごす時間も好きですね。
あなたにとってフェニックスはどのような存在、場所でしょうか?
やはりこれだけの年月を共に過ごさせて頂いたというのは、何か不思議な縁を感じ、感謝しています。フェニックスとは会社同士という関係を超えた人の繋がりを感じていて、人に感銘を受けることがあるのです。私自身、不安になったときに営業の元田さんが親身になってくれたり、意見をくれたりしたことにはいまでもとても感謝しています。そうした繋がりがあるから、私たちも期待に応えたい。そう思わせてくれる会社ですね。